Dr'sコラム

新規抗精神病薬・レキサルティについて

今日は昨年4月に発売されたレキサルティ(ブレクスピプラゾール)について、お伝えしたいと思います。

レキサルティはセロトニンとドーパミンを共に調節するSDAMというジャンルの統合失調症薬です。陽性症状への効果がしっかりありながらも賦活作用が少なく抗不安作用や認知機能の改善効果が期待できる一方で、従来の薬よりアカシジア・生理不順・体重増加・アジテーションなどの副作用がでにくいと言われています。実際に自分が使わせていただいた経験からも、陽性症状を抑えながら意欲を引き出し不安感を抑え、副作用もほとんど出ないという印象があります。レキサルティに変薬してからQOLが改善した方も多く、良い感触を受けています。用量設定が1mgと2mgの二つしかない事も、服薬管理がしやすいという利点につながるのではないでしょうか。

適応について、米国では大うつ病の補助薬として承認されており、また双極性障害の臨床治験もグローバルに始まっているそうです。今後日本でも適応が広がる可能性を秘めていると考えられます。

当院では統合失調症に限らず、気分障害圏、不安障害圏など様々な方のお薬のご相談を承っております。お薬のお困り事がありましたらお気軽にご相談くださいね。