こんにちは、精神科医の町田なな子です。 今回は、大人のADHDについて、お伝えします。
「やらなきゃいけないのに始められない」「締め切りギリギリにならないとエンジンがかからない」とお悩みではありませんか?大人ADHDの方に多いこの「先延ばし」は、意志の弱さや怠けではなく、脳の特性が深く関係しています。
1. なぜギリギリまで動けないのか?
先延ばしの原因には、計画や実行を司る「実行機能」のつまずきがあります。また、ADHDの脳は「遠いご褒美」よりも「目の前の刺激」に反応しやすいため、締め切り直前まで課題の緊急性を実感しにくい特徴があります。さらに「失敗したくない」という不安を避ける感情反応も影響しています。
2. 「もっと頑張る」ではなく課題を小さくする
気合いで乗り切ろうとするのではなく、脳が動きやすい形に工夫することが大切です。「確定申告をする」などの大きなタスクは、「必要書類を出す」「ページを開く」のように分解し、一歩目を小さくしましょう。目標時間を「今日の15時まで」と近く設定するのも効果的です。
3. 自分を責めず、環境と仕組みを整える
先延ばしは性格の問題ではなく、注意や時間感覚、感情の調整など複数の要素が重なって起こる現象です。自分を叱るのではなく「まず5分だけやる」など、動き出しやすい仕組みを作っていきましょう。お薬での治療と行動の工夫を組み合わせることも有効です。
【大人のADHD】なぜギリギリまで動けない?「先延ばし」の脳科学について、動画でも解説しています
動画でもわかりやすくお話ししています。ぜひチェックしてみてくださいね。



