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腹部エコーでわかる病気について

肝血管腫
健康診断や人間ドックなどで偶然見つかることが多い、肝臓に出来る良性の腫瘤性病変です。中年以降の女性に多いとされています。症状は特にありませんが、大きなものでは血小板が消費され、血が止まりにくくなるなどの症状が出現することがあります。血管腫ががんになることはありませんが、エコー検査を定期的に受けて様子を見ることをお勧めします。
脂肪肝

脂肪肝とは、肝臓に脂肪が大量にたまった状態です。脂肪肝になっても、自分で気がつく症状はありません。しかしそのまま放っておくと、肝臓の機能は低下していきます。健康な人でも肝臓には3%の脂肪がたまっていますが30%以上脂肪がたまると脂肪肝と診断されます。症状がないので、ほとんどの人が健康診断で言われて初めて、自分が脂肪肝であることに気がつきます。脂肪肝は血液検査の数値だけ見ても判断できないため、腹部エコー検査を行う必要があります。

脂肪肝の種類とは

過栄養性脂肪肝
食べ過ぎと運動不足が原因です。最も多いタイプで、肥満傾向にある人は要注意です。運動せずに暴飲暴食の食生活を続けていると、肝臓にどんどん脂肪がたまっていき、3ヵ月で脂肪肝になってしまいます。
アルコール性脂肪肝
お酒の飲み過ぎが原因です。お酒はどんな種類のお酒でも、飲み過ぎると肝臓に大きな負担をかけます。「日本酒を毎日3合以上飲み続けると、1~2年で脂肪肝になる」というデータもあるように、お酒は脂肪肝の大きな原因の1つです。
ダイエット脂肪肝
太っている人だけが脂肪肝になるわけではありません。極端にカロリーを抑えた食事を続けていても、肝臓に脂肪がたまっていき、脂肪肝になってしまいます。特に、一つの食品ばかり食べるような、過激なダイエットをしている人は気をつけましょう。栄養バランスのとれた食事をとらないと、痩せているのに脂肪肝になってしまうことがあります。無理な食事制限を行うダイエットはやめましょう。
胆のうポリープ

胆のうポリープは健康診断や人間ドッグで偶然に発見されることが多い、胆のうの内側にできる隆起性変化の総称です。成人の5~10%に胆のうポリープが認められ、40~50歳代の人に多く見つかります。胆のうポリープにはさまざまな種類があります。

胆のうポリープの種類

コレステロールポリープ
胆のうポリープの大半を占めるのがコレステロールポリープです。胆汁に含まれているコレステロールが胆のう壁に沈着し、粘膜が盛り上がっていったものです。形はほぼ円形で、茎を持つ有茎性のポリープです。ポリープの表面はイチゴ、あるいは桑の実、金平糖のような形をしています。胆のうの体部や頸部にできることが多く、1個だけでなく複数個できることも多く見られます。大きさは、2~3ミリ程度のものから10ミリ程度のものまでありますが、ほとんどは5ミリ以下です。良性ですが、中には早期がんに似た形のものもあります。
過形成ポリープ
胆のうの上皮細胞が増殖したものです。良性のポリープです。
炎症性ポリープ
胆のうの上皮と、その下にある粘膜固有層という組織がいっしょに増殖し、盛り上がったものです。胆のう炎を繰り返したり、慢性の胆のう炎によって生じます。 がん化する心配はほとんどありません。
胆のう腺腫
粘膜上皮が増殖したものです。大きさは5~10ミリです。基本的には良性ですが、一部に異型細胞(正常とがん細胞との境界の細胞)を伴うことがあり、がん化する可能性があります。大きさが10ミリ以上の場合は、がんが疑われることがあります。胆のうポリープが発見された場合に、必ず行うのは超音波検査です。時の経過とともに数が増えるような場合は、半年~1年くらいの間隔で超音波検査で経過を観察することが推奨されます。検査の結果、がんの疑いがあると判断された場合には、3~6ヵ月ごとのエコー検査で経過を観察する必要があります。
胆石
胆石とは肝臓から分泌される消化液の一種である胆汁が石のように固まったものです。腹痛、発熱、黄疸などの症状がある場合、急性胆嚢炎や総胆管結石の合併が考えられますが、ほとんどの場合には症状が全くでないことも多く、”無症状胆石”と呼ばれます。無症状胆石もずっと症状が無いわけではなく、年に2〜4%の頻度で症状のある胆石症に変化するとされています。健康診断で発見された胆石の場合、症状のない無症状胆石であることが多いです。腹部エコー検査で、胆嚢の壁の状態を観察して、胆嚢癌の合併に注意をしていきます。
膵嚢胞性腫瘍

膵嚢胞性疾患は、膵臓にできる嚢胞(身体に出来た水を入れた風船のようなもの)をつくる病気の総称で、治療の必要のない良性の変化もあれば、悪性化のリスクがある病気も含まれる、いくつかの異なった病気をまとめたものです。

全人口の約2~3%の人が、膵嚢胞性腫瘍を有しているという報告もあり、珍しい病気ではありません。80歳以上で膵嚢胞を認める人は、約8~9%と頻度が高く、年をとるとともに増えてきます。

膵嚢胞性腫瘍の中でも、時間経過に従って悪性化を来すことがある、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は、「通常の膵癌」と比べて、がんになる前の段階で発見・治療が可能な「治癒可能な膵癌」として注目されています。IPMNがある人は、膵癌ができる危険性が高いことが知られています。平均4~8%の頻度で、膵癌が発生すると言われています。膵癌の発生をいち早く発見するために、小さな腫瘍でも定期的に検査を受けることが大切です。

脾腫
脾臓が大きくなることです。軽度の脾腫は病気ではありません。原因が感染症(肝炎など)、腫瘍(リンパ腫・白血病など)、貧血、うっ血肝(肝硬変など)、膠原病など様々なため経過観察が必要な場合があります。
腎腫瘍
腎臓の腫瘍には良性腫瘍から悪性腫瘍まで色々な腫瘍があります。腎血管筋脂肪腫は腎臓に発生する最も頻度の高い良性腫瘍です。腫瘍組織は血管・筋・脂肪から構成されます。基本的には経過観察します。悪性腫瘍の代表的なものは腎細胞癌です。嚢胞を有する腎腫瘤は腎嚢胞性腫瘤と呼ばれます。嚢胞の壁や隔壁が薄い場合には心配なく、定期的な経過観察を受けていただければ十分です。
腹部大動脈瘤
心臓が血液を送り出す最も太い血管が大動脈で、その壁が膨らんでこぶのように出っ張ったり、膨らんだものを大動脈瘤といいます。高血圧と動脈硬化が原因のものが最多です。5cmまでの場合には経過観察します。