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~不安を受け入れる~

こんにちは、南浦和駅前 町田クリニックです。

今日は「不安を受け入れる」ことを「ACT」という視線からみてみたいと思います。

ACT:Acceptance and commitment Therapy とは、アメリカ生まれのいわば「第三世代の行動療法」と呼ばれるものであり、日本語でいうと「受容して、コミットする」という治療法になります。

今までの心理療法、例えば「認知行動療法」などは「認知を変容させる」ことから行動変化を導くことに主眼をおいてきましたが、ACTでは「すべての体験~恐怖、不安、心理的痛みなど~をそのまま受け入れる」そして「自分が大切だと思う価値に向かって主体的に生きる」ことを重要なこととしています。

例えば、「仕事は誰にも文句をいわれないくらい完璧にしなければ」と思うあまりに職場でパニック発作をおこしてしまう会社員の方を考えてみます。彼・彼女には「仕事は完璧にしなければ」というとらわれ・こだわりがあり、「不安発作がおきたらどうしよう」という不安発作への恐怖と「発作がおきないようにしなければ」いう心理的回避がありますが、それらがさらに不安・恐怖と回避を生み、発作を増強させているという状態にあります。

ACTではここで、あえて不安をそのまま受け入れる、あるいはあじわう、不安を不安としてただ眺めている、という手法をとるのです。これにより徐々にですが、「受け入れる」ことをよしとする心構えがそだち、やがて不安発作そのものの軽減がみられ、最終的には発作があったことを忘れてしまうほどになります。

この「あるがままを受け入れる」という手法は日本古来の森田療法にも通じる方法ですが、単純なようでいて奥が深く、意外に有効でいろいろな症状に応用できますので、お悩みの方はどうぞ試してみてくださいね。そしてもちろん、困っている方は当院にお気軽にご相談くださいね。

この記事を書いた人
町田なな子

 
略歴)
東京都出身
信州大学医学部卒業
東京医科歯科大学医学部大学院卒業 同附属病院にて初期研修
東京都医学総合研究所にて事象関連電位をテーマに博士号を取得
東京都職員共済組合青山病院・東京都立豊島病院・
東京都長寿健康医療センター・久喜すずのき病院等の勤務
医療法人七星会 南浦和駅前 町田クリニック院長
南浦和東口心療クリニック 統括院長

資格)
医学博士
精神保健指定医
日本精神神経学会 専門医 指導医
日本精神神経学会 認知症診療医
日本医師会 認定産業医

YouTubeでメンタルヘルスや発達特性についてのわかりやすい解説も行なっている

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