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適応障害やうつ病の休職中の過ごし方ー療養、リワーク、復職診断書

みなさまこんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の心療内科・精神科の南浦和駅前町田クリニックです。

今回は、職場への適応不全や過労によって、「適応障害」の診断書を主治医からもらって休まれている方やそのご家族や支援者の方へむけて、「適応障害やうつ病の休職中の過ごし方ー療養、リワーク、復職診断書」について、以下の4つに分けてお伝えします。

ゆっくり、あせらず、休む!

診断書が出て会社に出なくてすむ、となると一旦は安心するのですが、実はちょっと不安になってしまうことがあります。というのも、「何して過ごせば良いのだろう」とか、「このまま休んでいると会社に二度と戻れなくなってしまうのではないか」などと逆に不安になってしまうことがあるのですよね。

でも、休むことは、とっても重要ですので、一旦、「会社」と「自分」を切り離して、ゆっくりと、ありのままの、心地よい自分、というのをみつけていただきたいと思います。

このときに、①規則正しい生活リズムを保つこと ②散歩をすること ③健康的な食事をとること ④適切な睡眠をとること

は心身の健康のために必須ですので、心がけてみて下さいね。

軽いリハビリ

上で述べた4つに注意して適切に心身の休みがとれたら、次は軽いリハビリに入りましょう。

リハビリとはいっても、まだ会社のことはこの段階では考えなくて構いません。焦らずに少しずつ、日常生活の中で負荷を増やしていきましょう。例えば、近所のコンビニやスーパーに買い物にいく、30分から1時間くらいかけて掃除や片付けをしてみる、長めの散歩をしてみる、というようなことで構いません。

不安が強いと悩みが次つぎにわいてきて脳がぐるぐると空回りしてしまうことがありますが、散歩や片付けなどをしていると、それが一種の「作業療法」になり、無心の状態でいられるようになります。

休職経緯の振り返り

ここからは、少し骨のいる段階にはいります。

休職した時にどんな環境にいて、どんな出来事があったのか、そのときの自分の考えや気持ちはどうだったのか、を振り返ってみましょう。一人で行うのがつらい場合には、心理師との面談や、リワークの場を利用しながら行ってみましょう。

改めて当時のことを認知行動療法的に検証してみると、当時とはまた違った考えが浮かんできたり、より前向きな気持ちになれることを発見できるかもしれませんね。

またこの機会を利用して、自分の「トリセツ」を作ってみるのも良いですね。

自分にとっての仕事のモチベーションは何か、どんなことをしたいのか、自分の得意な事は何か、苦手なものはなにか、苦手なことにどのように対処していくか、などを改めて冷静に考えてみるのもよいでしょう。

復職準備

いよいよ最後に、復職のための「復職診断書」を主治医に出してもらう段階にはいります。

復職診断書は、いわば「復職しても大丈夫ですよ。」という太鼓判が押されるということですので、在職時と同じような負荷をかけた復職シミュレーションを一定期間、連続的に行いましょう。

具体的には、「通勤訓練」と「日中のリワーク通所」をセットにして、最低でも2から4週間ほどは行いたいところです。朝おきたら会社の最寄り駅までいき帰ってきてリワークに終日出る、疲れて帰宅して翌朝も同様の生活をする、ということを、週5日間x2から4週(職場によっては8~12週求められます)連続的にできることを目指しましょう。

ここまでできれば、「これなら戻れる!」という自信が湧いてくることでしょう。

動画でも説明しています

適応障害やうつ病の休職中の過ごし方ー療養、リワーク、復職診断書」について、
知っておいていただきたいことを動画にまとめましたので、ぜひご覧くださいね。

この記事を書いた人
町田なな子

 
略歴)
東京都出身
信州大学医学部卒業
東京医科歯科大学医学部大学院卒業 同附属病院にて初期研修
東京都医学総合研究所にて事象関連電位をテーマに博士号を取得
東京都職員共済組合青山病院・東京都立豊島病院・
東京都長寿健康医療センター・久喜すずのき病院等の勤務
医療法人七星会 南浦和駅前 町田クリニック院長
南浦和東口心療クリニック 統括院長

資格)
医学博士
精神保健指定医
日本精神神経学会 専門医 指導医
日本精神神経学会 認知症診療医
日本医師会 認定産業医

YouTubeでメンタルヘルスや発達特性についてのわかりやすい解説も行なっている

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