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脱フュージョン

こんにちは。
南浦和駅前 町田クリニック リワークのご報告です。

本日の<認知行動療法>では
ACT~アクセプタンス&コミットメントセラピー~より
認知した世界と事実がぐっちゃぐちゃに癒着しきっている「フュージョン」状態から
どう抜け出していくか、その方法をいろいろとご紹介し
今の自分にとって一番トライしやすい方法を探していきました。

実際にやってみて初めて「あ!」と受け取れる感覚もありましたね。
みなさんそれぞれの「ベスト」を見つけたら
しばらくその方法と付き合って自分のモノにしていきましょう!

社交不安症~症状と特徴、特有の思考、暴露療法と薬物治療

みなさまこんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の心療内科・精神科の南浦和駅前町田クリニックです。

今回は、<社交不安障害>の症状と特長、良く認める特有の思考や症状改善に有効な治療方法についてお伝えします。

1社交不安症の症状

社交不安症の方にみられる症状とは?

・社交的状況(会議や発表会など、他者の注目を集める場面)で強い不安を覚え、

・そのような状況を回避する、または耐え忍ぶ

・他者からの否定的な評価を恐れている

・自律神経症状・・動悸や手足のふるえ、発汗など

以上のような症状があり、日常生活や仕事において支障をきたす程になると、診断・治療が必要になります。

2社交不安症の方に特有の思考について

社交不安症の方々には、下記のような特有の思考があると言われています。

・社会をとても危険な場所であるととらえている

・高い社会的規範をもっていて、自分を縛る価値観をもっている

・ネガティブな面に着目しやすい

・回避するとまた不安が高くなる

とてもまじめできちんとしているとも言えますが、それかえって不安を生じやすくしているともいえますね。

3社交不安症の心理療法:暴露療法

治療法には、認知や行動に働きかける非薬物治療と薬物治療があります。
前者の中で効果が高いと言われているものが、暴露療法です。これは、

「社交的状況を回避せず、あえて暴露されてその不安に直面化して、慣れていく。」

というものです。回避をすると不安がさらに高まるという悪循環を避ける根本的治療となり得ます。

暴露療法を行うときには、スモールステップでチャレンジするのがコツですよ。

4社交不安症の薬物治療

症状が強くて社会生活に支障が出てしまう時や、暴露療法を始めたい時には、お薬の力を借りるのも一案です。

社交不安症の方の脳内で枯渇している、セロトニンを増やして社抗不安を感じにくくする、という方法です。

社交不安症に使うお薬とは?

代表的なものはSSRIですが、他にもいくつか下記のようなものがあります。

・SSRI : 脳内のセロトニンを増やし、不安を低下させる~パロキセチン、セルとラリン、エス下ロプラム
・SNRI : 不安を改善し、二次症状のうつ症状も改善させる~デュロキセチン、ベンラファキシン
・BZ系抗不安薬: 社交的状況に出る際に主に屯服として使用する~ロラゼパム、アルプラゾラムなど
・βブロッカー:  手足のふるえや動悸などの自律神経症状を緩和する~朝の出勤前や人前に出る前に屯服する

お薬は、うまく使うと症状が長引かずに短期間で改善しますし、二次的なうつ症状の出現も防いでくれます。

服薬するタイミングや用量、使用期間については、主治医とよく相談してみてくださいね。

<動画でも説明しています>

社交不安症の症状や特有の思考、心理療法と薬物治療について、
知っておいていただきたいことを動画にまとめましたので、ぜひご覧くださいね。

★4月28日の卒業発表はありません★

リワークプログラムよりご案内です。

4月28日(月)の午後は、卒業発表は行いません。
午後のプログラムは個別フォローアップだけになります。

よろしくお願いします。

★4月のプログラム

 

リワーク・デイケア プログラムカレンダー(PDF)

 

*ご利用にあたり、初回/再開の前に診察にて事前確認が必要です(詳しくは受付まで)
*状況によりプログラムを変更する場合がございます。予めご了承願います。
*10:20までに入室された方にはお弁当がご用意できます。

だいじょうぶ自分

こんにちは。
南浦和駅前 町田リニック リワーク報告です。

本日は『だいじょうぶ自分』というテーマで、カードを作りゲーム感覚で行うプログラムに挑戦しました。

まずは、カード作り・・・工作の時間を楽しむことから始まりましたW。久しぶりの事でワクワクしたのでは?上手い下手は関係ありません。とにかく、手を動かして小学生の頃に戻ったような気分で楽しんで頂けたなら何よりです。

さて、実際のワークは・・・頭をひねりながら、皆さん真剣にお互いの意見を交換しあい、和気あいあいの中にも有意義な時間を持つことができたと思います。

ゲームの後のワークは、
「だいじょうぶ!脳だって鍛えられる」
「だいじょうぶ!誰にだって軸はある」
・・・と、本日は「だいじょうぶシリーズ」でした。

午後のSST「社会問題クイズ」でも闊達な雰囲気が続きました。

以上、本日のリワークで心身ともに健やかな時間が持てたことに感謝です❣

 

ADHDの症状と原因、薬を使わない対処法について

みなさまこんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の心療内科・精神科の南浦和駅前町田クリニックです。
今回は、ADHDの症状とその対処方法についてお伝えします。
<はじめに>

ADHDの方には、良いところが沢山あります。

行動力がある、切換が早くて前向きである、くよくよしない、人と接することが苦にならない、などです。ですが、学校や仕事の場において苦手なこともあるので、それを予め知ってうまく対処していただきたいと思います。

ADHDの症状について・・下記のようなものがあります。

・不注意: ミス、集中困難、指示が入らない、タスクを完成できない、段取りが組めない

・多動: 手足をもぞもぞする、離席する、

・衝動性:考える前に動き出す、質問を最後まで聞かずに答える、順番を待てない

 

原因・・脳の一部の機能不全があると言われています。

・大脳辺縁系・・感情コントロール不全や怒りっぽさと関係しています

・前頭前野・・深い思考や判断力の低下、注意力や計画を立てる力の低下、などと関係しています。

・ドーパミンやアドレナリンの伝達不足・・意欲や集中力の持続に問題が生じます。

お勧めの対処法

・良いところをほめてのばす

・予定をきめる カレンダーや手帳を活用しましょう。
お子さんなら週間スケジュールを壁にはるものもおすすめです。

・課題を1つずつ拾って解決する  スモールステップで解決して達成感を味わいましょう

<動画でも説明しています>

ADHDの症状や原因、薬を使わない対処方法について、知っておいていただきたいことを動画にまとめましたので、ぜひご覧くださいね。

リフレーミング*自然体と強み

こんにちは。
南浦和駅前 町田クリニック リワークのご報告です。

本日の<自己洞察ワーク>では
先週に引き続きリフレーミングについて取り組みました。

しんどいできごと、つらいできこと、 うまくいかなかったこと …

特にメンタルが疲れてくると
たった1つの視点からしか物事をとらえなくなってしまいがち。
物事はニュートラル(中立)
どうしても自分にとって不都合な側から見てしまいます。

「そうではなくて」と否定するのではなく
「それと同時に」と追加してあげるだけでOKなんですね。
ストレス対処能力の要となる1つのスキルを引き続き育てていきましょう。

今日の小グループでのワークでは
自分の思いもよらなかったリフレーミングされた言葉を受け取って

びっくりした!
うれしかった!
じ~~~んときた
自分自身への見方もちょっと変わった

などのお声が多数集まりました。

そう。一旦自分を凝り固めてしまうと
どうしても「片方の側面」が自分の全てと思ってしまいがちですものね。

第三者の「とても自然な客観視」がどれだけバランスの整った見方なのかを
体験できた方々も多かったご様子でした。

次回は「できごと」に関するリフレーミング。
まさに「ストレス対処」に直結、必須のスキルに入っていきましょう!

役割と期待のずれを調整する

こんにちは。 南浦和駅前 町田クリニックのリワーク報告です。

木曜日のコミュニケーション。
今日は「役割と期待」をキーワードに、まわりの人達との関係を考えてみました。

最初に、身近な人たちを3つの円に書き出してみました。
で、それぞれの人達との関係を振り返ってみると、、、ん?えーと、、、?

関係性と距離感とつきあい方の区別が、なかなか、、、整理がついていないようです。
そのどの人たちとも、同じように仲良くする必要があるのか? 改めて考えると、疑問もでてきました。

職場の人、身近な人、家族、、、、それぞれ、どんな関係を望んでいますか?

自分が相手に期待している役割を、きちんと伝えあえているでしょうか?
互いに伝えあいが不足していることで、お互いの期待にずれが生じていないでしょうか?

身近な人たちを思い描きながらワークをするせいか、今日のプログラムは参加者の方々から疑問が生まれることも多い回です。
今日も、こういうときはどうしたらいいんだろう? この関係ってこういうこと?

それぞれ、現実生活での対人関係や休職経緯を振り返って、気づくことがあった様子でした。

来週は、その役割と期待のずれを調整するためにも必要な基本スキル「話す」と「きく」を考えていきましょう!

『課題の分離』 & SST『ユーモアコミュニケーション』

こんにちは。
南浦和駅前 町田クリニック リワーク報告です。

本日午前中のプログラムはアドラーの最終回『課題の分離』です。

『人間の悩みは全て対人関係の悩みである』というアドラーの言葉を受けて、弟子たちがまとめた対人関係論が『課題の分離』です。

そして、今回は『課題の分離』…のその先 というテーマも扱いました。
頭では分かっていても、仕事などで実際直面すると、難しいものです。

その先・・・における秘策❣ ウームと納得いただけたようです。

最も難しい『愛』のタスクでは、幾つかのワークに取り組みながら、皆で考えていきました。

ワークをすることで、腑に落ちたという実感を持って頂けたら何よりです。

 

午後はSST(ソーシャルスキルトレーニング)
『ユーモアコミュニケーション』に挑戦しました。

そもそもSSTの真髄は、まずやってみる。という事です。

やる気スイッチは脳の【淡蒼球】の活動と深く関連しているとの事
そして、その淡蒼球は、自分の意志で働きを制御することできません。
そのため、まず行動を少しでも起こしてみる。行動を起こすことで、報酬が得られるまでその行動を続けてやろうと、淡蒼球が働きはじめるのです。
(東京大学こころの発達診療部 蟹江医師より)

待っていてもやる気スイッチは入りません。SSTに参加され少しでもやる気スイッチを入れられたなら一歩前進。更に頑なな心をほぐす『笑顔』が増えたならば、GOOD!

以上、本日のリワークでハッピーな時間を共有できたことに感謝です❣

パニック障害・パニック発作の原因と症状、治療法について

みなさまこんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の心療内科・精神科の南浦和駅前町田クリニックです。今回は、パニック障害やパニック発作についてお伝えします。

パニック障害は、特定の場面において強い不安や緊張、及び動悸や発汗、手足のふるえ、などが起こるものです。

電車の中や映画館の中、地下の居酒屋さん、などの閉所においては、「逃げられない」「自分の力でコントロールできない」という恐怖を伴います。

上記のような発作がおこると、似たような場面において「また不安がおきたらどうしよう」という予期不安がおこり、その場面を回避するようになり、さらに不安が増すのでまたその状況を回避する、という悪循環がおこってしまいます。

パニック障害の治療薬について、パニック発作が頻発する急性期には、抗不安薬でしっかりと発作をおさえることが一般的です。これにより、普段の生活や仕事に支障がでることを防ぎます。一方で、そもそもパニック発作がおきずに安心して生活できるようにするためには、不安に対する感受性を整えてくれる漢方薬やSSRIを使用したり、心理療法を行ったりすることが有効です。

パニック発作がおこる状況やご本人の生活・仕事のスタイルなどを総合的に考慮して、治療法を主治医とよく相談するのが望ましいでしょう。

パニック障害の原因と症状、治療法について、知っておいていただきたいことを動画にまとめましたので、ぜひご覧くださいね。