みなさまこんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の心療内科・精神科の南浦和駅前町田クリニックです。
今回は、<認知行動療法>の基本的な考え方「認知と気分がかわると、前向きな問題解決につながる」についてお伝えします。
認知行動療法は、うつ病や不安症などのメンタル疾患に対して、お薬と同等の効果があるというエビデンスが示されていますので、知っておくだけでこれからの人生に大きな良いインパクトがあると思います。
とても単純にわかりやすく言うと、「気持ちは、考えに影響される。」 ということになります。
私達はみな、知らず知らずのうちに、自分なりの「色眼鏡」をつけて世の中をみています。
その色眼鏡が暗いものであれば「ネガティブ」に外界を解釈し、気持ちも暗く悲しいものになりがちです。
一方で、明るい色眼鏡をつけていると、「ポジティブ」に世の中を解釈するため、気持ちも明るくなります。
つまり、同じストレスを受けても、かけている色眼鏡の色により解釈は180度変わり得るし、
反応的に出てくる感情も然り、という訳ですね。
そして、色眼鏡の色を明るくするトレーニングをすることで、より前向きに考え、問題解決をしていけるようになります。
認知行動療法の基本の考え方「認知と気分がかわると、前向きな問題解決につながります」について、
知っておいていただきたいことを動画にまとめましたので、ぜひご覧くださいね。
みなさまこんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の心療内科・精神科の南浦和駅前町田クリニックです。
今回は、<社交不安障害>の症状と特長、良く認める特有の思考や症状改善に有効な治療方法についてお伝えします。
・社交的状況(会議や発表会など、他者の注目を集める場面)で強い不安を覚え、
・そのような状況を回避する、または耐え忍ぶ
・他者からの否定的な評価を恐れている
・自律神経症状・・動悸や手足のふるえ、発汗など
以上のような症状があり、日常生活や仕事において支障をきたす程になると、診断・治療が必要になります。
社交不安症の方々には、下記のような特有の思考があると言われています。
・社会をとても危険な場所であるととらえている
・高い社会的規範をもっていて、自分を縛る価値観をもっている
・ネガティブな面に着目しやすい
・回避するとまた不安が高くなる
とてもまじめできちんとしているとも言えますが、それかえって不安を生じやすくしているともいえますね。
治療法には、認知や行動に働きかける非薬物治療と薬物治療があります。
前者の中で効果が高いと言われているものが、暴露療法です。これは、
「社交的状況を回避せず、あえて暴露されてその不安に直面化して、慣れていく。」
というものです。回避をすると不安がさらに高まるという悪循環を避ける根本的治療となり得ます。
暴露療法を行うときには、スモールステップでチャレンジするのがコツですよ。
症状が強くて社会生活に支障が出てしまう時や、暴露療法を始めたい時には、お薬の力を借りるのも一案です。
社交不安症の方の脳内で枯渇している、セロトニンを増やして社抗不安を感じにくくする、という方法です。
代表的なものはSSRIですが、他にもいくつか下記のようなものがあります。
・SSRI : 脳内のセロトニンを増やし、不安を低下させる~パロキセチン、セルとラリン、エス下ロプラム
・SNRI : 不安を改善し、二次症状のうつ症状も改善させる~デュロキセチン、ベンラファキシン
・BZ系抗不安薬: 社交的状況に出る際に主に屯服として使用する~ロラゼパム、アルプラゾラムなど
・βブロッカー: 手足のふるえや動悸などの自律神経症状を緩和する~朝の出勤前や人前に出る前に屯服する
お薬は、うまく使うと症状が長引かずに短期間で改善しますし、二次的なうつ症状の出現も防いでくれます。
服薬するタイミングや用量、使用期間については、主治医とよく相談してみてくださいね。
社交不安症の症状や特有の思考、心理療法と薬物治療について、
知っておいていただきたいことを動画にまとめましたので、ぜひご覧くださいね。
みなさまこんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の心療内科・精神科の南浦和駅前町田クリニックです。
今回は、ADHDの症状とその対処方法についてお伝えします。
<はじめに>
ADHDの方には、良いところが沢山あります。
行動力がある、切換が早くて前向きである、くよくよしない、人と接することが苦にならない、などです。ですが、学校や仕事の場において苦手なこともあるので、それを予め知ってうまく対処していただきたいと思います。
☆ADHDの症状について・・下記のようなものがあります。
・不注意: ミス、集中困難、指示が入らない、タスクを完成できない、段取りが組めない
・多動: 手足をもぞもぞする、離席する、
・衝動性:考える前に動き出す、質問を最後まで聞かずに答える、順番を待てない
☆原因・・脳の一部の機能不全があると言われています。
・大脳辺縁系・・感情コントロール不全や怒りっぽさと関係しています
・前頭前野・・深い思考や判断力の低下、注意力や計画を立てる力の低下、などと関係しています。
・ドーパミンやアドレナリンの伝達不足・・意欲や集中力の持続に問題が生じます。
☆お勧めの対処法
・良いところをほめてのばす
・予定をきめる カレンダーや手帳を活用しましょう。
お子さんなら週間スケジュールを壁にはるものもおすすめです。
・課題を1つずつ拾って解決する スモールステップで解決して達成感を味わいましょう
<動画でも説明しています>
ADHDの症状や原因、薬を使わない対処方法について、知っておいていただきたいことを動画にまとめましたので、ぜひご覧くださいね。
みなさまこんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の心療内科・精神科の南浦和駅前町田クリニックです。
今回は、パニック障害やパニック発作についてお伝えします。
パニック障害は、特定の場面において強い不安や緊張、及び動悸や発汗、手足のふるえ、などが起こるものです。電車の中や映画館の中、地下の居酒屋さん、などの閉所においては、「逃げられない」「自分の力でコントロールできない」という恐怖を伴います。
上記のような発作がおこると、似たような場面において「また不安がおきたらどうしよう」という予期不安がおこり、その場面を回避するようになり、さらに不安が増すのでまたその状況を回避する、という悪循環がおこってしまいます。
パニック障害の治療薬について、パニック発作が頻発する急性期には、抗不安薬でしっかりと発作をおさえることが一般的です。これにより、普段の生活や仕事に支障がでることを防ぎます。一方で、そもそもパニック発作がおきずに安心して生活できるようにするためには、不安に対する感受性を整えてくれる漢方薬やSSRIを使用したり、心理療法を行ったりすることが有効です。
パニック発作がおこる状況やご本人の生活・仕事のスタイルなどを総合的に考慮して、治療法を主治医とよく相談するのが望ましいでしょう。
パニック障害の原因と症状、治療法について、知っておいていただきたいことを動画にまとめましたので、ぜひご覧くださいね。
みなさまこんにちは。さいたま市の南浦和駅から徒歩1分の心療内科・精神科の南浦和駅前町田クリニックです。
不眠症の症状にはいくつかタイプがあることと、お薬を使わない治療方法については、前回のコラムでお伝えいたしましたね。今回は、不眠症の薬物治療についてお伝えいたします。
不眠症の治療薬は大きく4つに分けられます。①抗不安効果や催眠・鎮静作用のある「ベンゾジアゼピン受容体作動薬」 ②ふらつきや依存性の心配が少ない「非ベンゾジアゼピン受容体作動薬」 ③脳の覚醒スイッチを切る「オレキシン受容体拮抗薬」 ④体内時計に働きかけて睡眠リズムを整える「メラトニン受容体作動薬」 です。
不眠症状のタイプや年齢、生活環境、副作用などに留意して、必要最小限のお薬を適切に使うことで症状の改善を図るのが望ましいでしょう。
不眠症のタイプとお薬治療について、知っておいていただきたいことを動画にまとめましたので、ぜひご覧ください。